めもりぃオブ昭和をご覧戴き有難う存じます✨
昭和に生まれ、昭和に育ち、昭和の内に成人した小幡リアン です。
今回は「女王蜂」の思い出話です。
よろしくお願いいたします。
「女王蜂」とは
「女王蜂」と言えば、今時はみなさまこちらでしょう↓
が、しかし、昭和に育った私にとっては、「女王蜂」と言えば映画↓
映画「女王蜂」は、1978年=昭和53年2月に公開された映画作品で、横溝正史の同名小説を映画化したもの。
横溝正史と言えば金田一耕助ということで、こちらも金田一耕助シリーズ。
1976年=昭和51年の「犬神家の一族」、1977年=昭和52年の「悪魔の手毬唄」「獄門島」に続く市川崑監督作品で、「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」「獄門島」にご出演されていた大女優のみなさま━高峰三枝子、岸恵子、司葉子が勢ぞろいでご出演されたゴージャスな作品です。
「犬神家の一族」「悪魔の手毬唄」についてはこちら↓
映画「女王蜂」キャスト
「女王蜂」も多数映像化されている作品で、映画は二作品ありますが、ここでは前述した昭和53年(1978)の「女王蜂」について書いてゆきます。
「女王蜂」とは、この物語のヒロイン大道寺智子を指した言葉なのですが、呼び名ではなく、大道寺家に届いた脅迫状に書かれた言葉、
「彼女は女王蜂である」
からきています。
なんで”彼女は女王蜂である”かというと、彼女=大道寺智子に近寄る男性はみなしんじゃうぞ、と言うんですが、はて女王蜂ってそんな蜂?
その”女王蜂”大道寺智子を演じておられたのが、当時新人で大抜擢の中井貴惠↓
中井貴惠は早逝した名優佐田啓二のご息女にして、俳優中井貴一の御姉上様です。
映画「女王蜂」がカネボウとのタイアップだったこともあり、中井貴惠起用の口紅のCMも流れていたようです。
作品中、”等々力警部”(加藤武)が唐突に
「口紅にミステリー」
という場面があり、笑っちゃいます。
等々力警部の部下、”木暮刑事”役に仮面ライダーの「おやっさん」こと小林昭二、”山本巡査”役に伴淳三郎。
大道寺智子の母、”大道寺琴絵”役に萩尾みどり、お綺麗です。
謎の青年”多聞連太郎”役沖雅也、やはりお綺麗です。(沖雅也ファン)
前述しましたが、高峰三枝子、岸惠子、司葉子がズラリ画面に並んだりして、お綺麗&ゴージャス。
個人的には、智子の婚約者候補役として、仮面ライダー2号(佐々木剛)とミラーマン(石田信之)が出ていたことに驚きました。ええ、もちろん両方とも観ておりましたとも。
また、映画冒頭には「まんが日本昔ばなし」の常田富士夫もご出演されていましたよ。
〽ぼうや~よいこだ金出しな♪
と、昭和の子供は歌ったものです(ホント)
そして、金田一耕助は石坂浩二。
映画「女王蜂」ネタバレあらすじ
大道寺家の美女・智子をめぐり、婚約者の座を狙う男たちが次々と殺されるという不可解な連続殺人事件に金田一耕助が挑む。だがそこには意外な結末が……。
Amazonプライムビデオより引用
昭和の映画「女王蜂」 はAmazonプライムビデオでも配信中↓
昭和7年月琴の里。
大道寺琴絵(萩尾みどり)は里に滞在した学生日下部仁志の子を身ごもります。しかし、日下部は琴絵との話し合いの最中に亡き者にされてしまいます。家庭教師の神尾秀子(岸惠子)は、日下部は崖から足を滑らせて転落死したことに。
3年後、日下部の学友であった速水銀造(仲代達矢)が、大道寺家に婿入りする形で智子を生んだ琴絵と結婚、大道寺銀造となります。
昭和27年。
謎の呼び出しを受けた智子(中井貴惠)が時計台へ行くと、婚約者候補である遊佐(石田信之)の遺体がありました。悲鳴を上げた智子の前に多聞連太郎(沖雅也)と言う青年が現れますが、騒ぎに人が来る気配を察すると
「今喋られると困るんだ、僕は逃げ出す。しかし、いつか君の所へ帰ってくる」
と言い残し、去っていきます。
金田一耕助(石坂浩二)は京都の加納弁護士(大滝秀治)に依頼されて、月琴の里から智子を呼び寄せることを止めよという警告状のことと、その中に書かれている、19年前の惨劇について調べるために月琴の里を訪れます。
智子は19歳の誕生日に、月琴の里から京都に引き取られることになっていました。ところが、迎えに来た大道寺銀造に同行してきた婚約者候補が次々に殺されて━。
金田一耕助は事件を追ううちに、神尾秀子から日下部が亡くなる前日、”珍しい蝙蝠の写真が撮れたから現像に出してくれと頼まれた”という話を聞きます。
ここからネタバレ
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その写真は、旅芝居の役者を写したものでした。その写真の中に大道寺銀造の姿があったのです。
旅役者から見ればただの青年、村の人から見れば役者の一人にみえる大道寺銀造のことを、翼があるから鳥だと言い、牙があるから獣だと言う、どっちつかずの蝙蝠に例えていたのでした。そして、その写真こそが、日下部仁志殺害時に京都にいたはずの大道寺銀造が月琴の里にいたことを裏付ける証拠となったのでした。
大道寺銀造の父は元華族である東小路家に雇われていましたが、主人の起こした事故の責任を押し付けられて獄死、また、銀造が心惹かれた琴絵が日下部仁志と結ばれていたことも東小路家への恨みを募らせ、日下部殺害へと繋がったのでした。
日下部の正体は、東小路家の息子でした。
琴絵の娘である智子を手放したくない大道寺銀造が、智子の婚約者候補たちも殺害していたというのが、連続事件の真相でした。
そして、角川映画金田一耕助シリーズお決まりの、犯人死亡でエンディングを迎えますが、今回は大道寺銀造の秘密を知った神尾秀子が、秘密を守るために大道寺銀造を射殺、自身もその銃で自殺、後に金田一耕助宛の神尾秀子の遺書に事の真相が書いてあった、というオチでした。
岩川ひろみ(敬称略)による漫画『女王蜂』
漫画化されている作品も多い横溝正史の金田一耕助シリーズですが、『女王蜂』も漫画でみたことを映画「女王蜂」を観ていて突然思い出しました。
突然思い出したのは、壊れた月琴がアップになったシーンだったのですが、ああいうのをフラッシュバックっていうんでしょうか、まるで今目の前に存在するかのように漫画雑誌のページが見えまして。
実際には見えないんですが、それまですっかりきれいさっぱり忘れきっていたのに、突然、壊れた月琴や長い髪の女性の画を思い出したんですね。
ちなみに月琴↓
で、キニなって早速検索してみたら、昭和52年(1977)の『週刊マーガレット』に連載されていた、岩川ひろみ作品でした↓
このおどろおどろしいような『女王蜂』の字体確かに見覚えがあります。
しかし、思い出した途端、疑問が浮かび上がりました。
漫画好きな子供だった私ですが、昭和52年当時はまだ自分で雑誌マンガを買ってはおらず。
奇しくも生まれて初めて手にしたマンガ雑誌は「マーガレット」でしたが、それは別冊マーガレットという月刊誌。
岩川ひろみの『女王蜂』が掲載されていたのは週刊マーガレット(昭和52年当時週刊誌)
一体どこで観たのだろうか?
自分で買ったのでなければ、誰かに借りたか立ち読みくらいしか思い当たらないのですが、さすがに小学校低学年では立ち読みなどという知恵?もついていなかったろうし。
心当たりは通っていたピアノ教室か、従姉の持ち物なのですが、ピアノ教室に置いてあったのは楳図かずおの『洗礼』が載っていたので『少女コミック』(手に取ってみたら、あまりに恐ろしい画で大ショックを受けたので覚えています)
当時従姉は『はいからさんが通る』に夢中だったことから、従姉がみていたのは『少女フレンド』
(『はいからさんが通る』の連載は昭和50~52年週刊少女フレンド)
遊びに行った先の同級生のお姉さんの持ち物だったのかなあ?とかも思ったのですが、どうも自宅でみたような記憶。
内容は覚えていませんが(てか原作は横溝正史なのでそれと同じでしょうが)女王蜂役(役?)の女の人はウェィヴィーなロン毛だったことと、金田一耕助が二枚目だったことはなんとなく覚えている、というか、思い出しました。
ピンクか、オレンジっぽい紙に印刷されていたような……。
結局思い出せないままですが、中途半端に思い出したおかげで、またオークションやフリマサイトをうろついてしまいました。
※以上全て敬称略
最後までお読みいただき、
ありがとうございました🍀
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