【2020年2月22日公開2024年1月更新】
めもりぃオブ昭和をご覧戴き有難う存じます。
先日Twitter(現X)を見ていたらこんなハッシュタグを目にしまして↓
#読んだマンガも人間性に影響するらしいのであなたの人生のベスト10を教えて
思わず書き込んだのがこちら↓
#読んだマンガも人間性に影響するらしいのであなたの人生のベスト10を教えて
— 小幡リアン (@nazekini) 2020年2月15日
#動物のお医者さん#乙女坂戦争#ときめきにリボンをかけて#ポンポンダリアの春#猫も杓子も#いつかこんな晴れた日#ガラスの城#イブの息子たち#伊賀野カバ丸#悪女
何度も観たくなるという基準で〜10では枠不足w
ところが、中に同タイトル別作品があったようで、珍しいなと思い、記事にいたします。
よろしくお願いいたします。
『ときめきにリボンをかけて』とは
同タイトル別作品のタイトルは『ときめきにリボンをかけて』
私の好きな『ときめきにリボンをかけて』は後述しますが、存じ上げなかった方の作品は、紫垣まゆみという方の作品でした。
残念ながら、作品そのものを探し当てることは出来なかったのですが、その時に出てきた画像から推察するにホラー漫画家さんのようです↓
さて、私の好きな『ときめきにリボンをかけて』は、少女漫画雑誌『LaLa』1982年=昭和57年5月号、6月号に掲載された篠有紀子による作品。
『LaLa』1982年5月号。
こちらはずっと持っていたワケではなく、50過ぎてからオークションサイトで手に入れたもの↓
1982年の『LaLa』は結局コンプリート(笑)
↓ ↓ ↓
『ときめきにリボンをかけて』は、この年『LaLa』誌上で行われた「シンデレラ賞」へのチャレンジ作品であり、その第1弾でもありました。
「シンデレラ賞」チャレンジ作品は、前後編100ページの読み切り作品。
見応えある素晴らしい作品ばかりで毎号とても楽しみでした♪
作者の篠有紀子作品につきましては、『アルトの声の少女』を最初に購入しており↓
この作品は誰かに勧められて手に取ったのですが、当時よく似たようなことが自身の身の上にもあったので、なんかものすごく共感して泣いた記憶があります。
残念ながら手放してしまい、今ではあまり内容も思い出せないのですがほうれん草のグラタンが出てきたのを覚えていて、以来私はほうれん草のグラタンファンになりました。
マンガで知った食べ物ファンになる率高い私です↓
『ときめきにリボンをかけて』ネタバレあらすじ
物語の主人公”麻知子”は、叔母”美沙子”が夫婦で経営する”お城のような喫茶店”に、友達の”理子”と毎週土曜日に通うのが楽しみな女子高生。いつも微笑んでいる”叔母様”は麻知子の憧れでもあります。
その”お城のような喫茶店”で麻知子は”王子様”をみつけてしまいます。”王子様”の名は”敏郎さん”。敏郎は理子とは打ち解けているけれど、麻知子は声をかけることすらできず、みつめているだけ。
そうして、彼を見つめているうちに、敏郎のまなざしが美沙子の夫である麻知子の”叔父様”に向けられていることに気づいてしまいます。
ひょんなことから麻知子が敏郎さんの叔父様への想いに気づいていることが敏郎本人に知れてしまい、麻知子は敏郎に「協力する」と申し出ます。
それは、叔母・美沙子を裏切ること。
でも、麻知子は心の中では叔父様と叔母様は”一番幸せで平和な夫婦”、叔父様が敏郎さんに恋するわけないと思っています。
麻知子は敏郎が叔父様と二人きりで会えるよう計らおうと、叔父様に持ちかけると、意外にも
「私も前々から話してみたかった」
と叔父様の乗り気な様子に麻知子の心は乱れます。
「まさか叔父様も敏郎さんのことを……」
一方、麻知子の敏郎への想いに気づき、応援してくれている理子ですが、なぜか理子が叔父様の会社の周りをうろついていたことを知る麻知子。
「理子も叔父様を好き?」
そんな疑問が湧いてきて、理子に尋ねるととげとげしい態度で強く否定されます。
敏郎はそんな理子に
「同じ穴のムジナだな」
と意味深な言葉を投げかけ、そのことで麻知子は、理子の叔母様への気持ちに気づきます。
敏郎と叔父が会う約束の日、叔母・美沙子がやけどを負い、会うことが延期に。
それでも、叔父様と二人きりで会える約束を取り付けたことの”御礼”として、麻知子は敏郎さんとデートをすることに。
ところが待ち合わせの時間を過ぎても敏郎は現れません。偶然通りかかった理子から、敏郎は叔父様と会っていると聞かされ、傷心の麻知子は、敏郎からの詫びの電話も無言で切ってしまいます。
それでも、また土曜日が来れば平気な顔が出来るかもしれない、そう思い、いつものように喫茶店に向かうと、休業の案内が。
「叔母様……?」
中に入った麻知子は、叔母・美沙子に赤い服を着せられ、
「赤ずきんちゃんごっこをしましょう。私はオオカミ、あなたは赤い服を着ているから赤ずきんちゃんよ、逃げて」
言われるがままに、店の中を逃げ始めます。
ばかばかしいと思いつつも、追ってくる美沙子の様子がおかしいことに気づき、思わず隠れる麻知子ですが、美沙子のドア越しのやさしい声に安心して開けた瞬間、包丁が麻知子の顔をかすめます。
一方、叔父様と会った敏郎は、
「妻の美沙子と手をきれ」
と言われ戸惑います。美沙子に思いを寄せる理子が、夫婦仲を壊そうと画策したこととわかった敏郎が、理子を責めると、
「叔母様にも叔父様は叔母様を裏切って恋人を会っていると嘘をついた」
と言います。
それを聞かされた美沙子は、”恋人”を麻知子と思い込み━
美沙子は麻知子を捕まえ、
「私、生肉は嫌いなの」
と”石油”をかけて火をつけます。
すんでのところで、駆け付けた敏郎、理子に助け出された麻知子。叔父様もかけつけ、立ち尽くす美沙子を抱きしめます。
美沙子は”急性錯乱”でした。二年前にも寂しさのあまり叔父様を疑い、入院していたことを知る麻知子。
入院する美沙子を支える叔父様を、敏郎と見守る麻知子が、敏郎に告白する?というシーンで終わります。
『ときめきにリボンをかけて』感想
当時はとんでもない衝撃でした。
よくある女子高生のラブストーリーと思いきや、同性愛が絡む複雑な三角四角関係になるは、サイコホラーになってくはで、しびれましたね。
この作品の後、同じく『LaLa』1982年の9月号に掲載された『センシティヴ・パイナップル』もシュールでしびれました。
朝、コーヒーを飲み干したらカップに目が生えてたというシーン↓
『センシティヴ・パイナップル』は単行本『閉じられた9月』に収録されています。
ちなみに、『ときめきにリボンをかけて』は、単行本化はされていないらしいです。
※以上全て敬称略
最後までお読みいただき、
ありがとうございます🍀